平成16年6月定例会 6月21日ー12号    元にもどる
【質問内容】 三位一体の改革による権限及び税源の移譲について。 三菱ふそう・三菱自動車問題について。
         物づくりの危機に対する本市の取り組みについて。  第一処分場の周辺環境に対する本市の対応について。  
         生ごみの問題について。
◆(横井利明君) それでは、通告に従いまして、順次質問させていただきます。

 まず初めに、三位一体の改革による権限及び税源の移譲が本市にもたらすものについてお尋ねいたします。
 市民に身近な公共サービスは地方自治体が行い、防衛や外交など国家の存続に必要なものについては国が行う。これが地方分権推進法に位置づけられた国と地方とのあるべき姿であります。これにより、分権一括法が施行され、国と地方との関係は、上下・主従から対等・協力に改められました。しかしながら、身近な公共サービスの決定権は地方に移譲されたものの、財源の多くは国が握ったままとなっていました。そこで、小泉総理が打ち出したのが三位一体の改革であります。地方の自主性を奪ってきた補助金を削減し、地方交付金を見直したり、同時に地方に必要な財源を移したりすることは、改革の方向としては正しいものであると考えております。
 そのような中、6月4日、政府は経済財政運営の指針となる骨太の方針第4弾を閣議決定いたしました。国と地方財政の三位一体改革では、国から地方への税源移譲をおおむね3兆円規模を目指すと書き込み、ようやく三位一体改革の道筋がついたことになります。秋には税源移譲の内容や国の補助金3兆円削減の工程表を含めた全体像をまとめることとの報道がなされていますが、一方では地方に補助金削減の具体案作成を要請することになり、地方も大きな責任を負うことになりました。しかしながら、国と地方とのやりとりを見ておりますと、補助金削減や税源移譲論が先行し、国と地方とが財源と税源をめぐって綱引き合戦をしているだけではないかと感じてしまいます。また、松原市長さんの記者会見での発言も、国に税源移譲や権限移譲を求めるとの発言にとどまり、何のために三位一体を求めているのか、目的が全く見えてこないのであります。つまり、税源や権限の移譲により、市長が市民に対し一体何をしたいのか、例えば教育や福祉など、どのような点で生活の向上となるのかが、実は私は市民の最も知りたいところだと思うのであります。
 そこで、松原市長にお尋ねいたします。三位一体の改革により都市の姿は大きく変わると思いますし、都市間競争も今以上に激しくなってくることと予想されます。それぞれの自治体で地域の実情に合ったさまざまな施策が、新しい財源や権限により展開されていくことと思います。松原市長は、三位一体の改革を通してどのような名古屋市像を描いておみえになるのか、お考えをお聞かせください。また、三位一体の改革が市民生活のどのような点を向上させるのか、例示を挙げ、わかりやすくお答えしていただきたいと思います。

 次に、三菱ふそう・三菱自動車問題についてお尋ねしたいと思います。
 クラッチ系統の欠陥から、山口県で2002年に起きた三菱自動車製大型車の死亡事故で、欠陥を隠して放置したことが事故を引き起こしたとして、三菱自動車の元社長や元副社長ら6人が業務上過失致死容疑で逮捕されました。さらに、主力のパジェロ、ギャラン、ランサー、ミラージュを初め、軽自動車から大型高級車を含む17車種に26件の欠陥がありながら、国にリコールは出さず、違法なやみ改修で済ませていたことも明らかになり、自己本位の隠ぺい体質が社会的な批判を招いています。
 一方、経営再建中の三菱自動車が岡崎工場での車両生産を平成18年度打ち切ると発表しました。自動車は雇用吸収が大きく、また部品の調達など極めてすそ野の広い産業だけに、地元や取引先に与える影響ははかり知れないものがあります。業界では下位とはいえ、売上高2兆5000億円、従業員5万人を擁するマンモス企業であり、その行方が地域に及ぼす影響は大であると考えます。
 ところで、平成13年9月、今から3年前まで、南区と港区との区境に三菱自動車大江工場が長年にわたり操業していたのを御記憶でしょうか。岡崎工場の生産能力が月に1万7800台、そして大江工場の生産能力は月に1万9000台と、岡崎工場のそれよりも大江工場の生産能力の方が大きかったのであります。大江工場のおひざ元であった名古屋市南部地域を初め名古屋市内は、今でも三菱自動車の下請の中小企業が多く、また大江工場で働いていた人の中には、今も岡崎工場で働いている人も決して少なくありません。今回の岡崎工場閉鎖による影響は、むしろ岡崎市内よりも名古屋市内の方が影響が大きいと指摘をする方もお見えになります。
 そこで、私は三菱自動車に問い合わせ、名古屋市内にある三菱自動車、三菱ふそうの1次下請数を調査いたしました。その結果、三菱ふそうの1次下請数は市内に54社、三菱自動車の名古屋市内にある直接取引している下請数は何と220社、両方合わせると274社の下請企業が市内で操業しておりました。また、そこから次に下請に出す、いわゆる2次下請数は、その数十倍に及ぶというようなことも伺っております。岡崎工場の閉鎖が名古屋市内の中小企業に与える影響がいかに大きなものであるのか、御理解いただけるものと思います。しかしながら、名古屋市の一連の対応を見ておりますと、愛知県や岡崎市の対応が極めて迅速であったのにもかかわらず、名古屋市の対応は極めて鈍いと言わざるを得ません。名古屋市南部地域を初め、この地域の物づくりの技術や蓄積されたノウハウの高さは世界一とも言われておりますが、三菱自動車の6割の減産、岡崎工場の閉鎖に伴う影響で、三菱と取引比率の高い中小企業の中には倒産に追い込まれる企業もあると言われております。
 そこで、市長にお尋ねいたします。下請の皆さんは、今後トヨタなどの他社の拡販に力を入れることになると思いますが、すぐに部品の開発ができるわけもなく、開発には1年から2年はかかると言われております。その間、いかにして市内にある三菱関連の中小企業の資金繰りを名古屋市として支えていくのか。また、トヨタを初めとする企業に対し、市内の物づくり産業を市長みずからトップセールスをするお考えはないのか、お尋ねいたします。
 次に、三菱ふそう・自動車問題に対する交通局の対応についてお尋ねいたします。交通局が所有するバスの中にも三菱ふそう車があると思います。本市が所有する三菱ふそう車の車両数並びにリコール対象数、さらに過去重大な欠陥のあった事例があれば、明らかにしていただきたいと思います。また、現在までに実施されたことや、今後の方針もあわせてお聞かせください。

 次に、物づくりの危機に対する本市の取り組みについてお尋ねいたします。雇用や中小企業の回復のおくれがあるものの、日本の製造業は平成14年度以来回復傾向にあり、企業収益も同下期から増益を継続しています。中部圏の経済の状況を調査してみると、非製造業を含む中部圏における136社中、トヨタ1社でそのシェアは連結ベースで売り上げで40%強、経常利益で60%近くを占めています。トヨタ系各社を考慮すれば、70%に迫るとも言われており、トヨタ自動車あっての中部経済と言っても過言ではありません。中部圏は経済が元気と言われていますが、数字の上ではトヨタだけに依存しているということが明らかであります。
 さて、現在の名古屋市南部工業地域の状況を見てみると、愛知機械、三菱自動車大江工場、石川島播磨、住友電工、ヤハギなど大企業の撤退が相次いでいます。スーパーやマンションに生まれ変わるところはまだましで、多くは空き地のままとなっています。それに伴い、名古屋市南部地域にある中小企業の中には、廃業を余儀なくされるところもあり、このままでは長年蓄積された物づくりの技術集積を失ってしまうことにもなりかねません。現在の名古屋市の企業誘致の実態を調べたところ、他都市に比べ、ほとんど何もしていないことが浮き彫りになりました。例えば、横浜市では企業立地促進のための施策として、固定資産税、都市計画税を5年間2分の1の減額措置や、50億円を上限とする助成金交付を打ち、市内の特定地域における企業誘致を図り、雇用の増大や市内の中小企業の事業機会の増大を図っています。近いところでは、亀山・関テクノヒルズでは、シャープの液晶テレビの主力工場を誘致するため、県市合わせ135億円の補助金支出を行い、それが誘い水となって、シャープは1000億円の投資を行いました。地元の中小企業の事業機会がふえただけではなく、多くの関連企業が進出する結果となり、三重県は補助金を10年で回収する見通しとなっております。
 私は、名古屋市は企業の誘致においては都市間競争に完全に負けていると感じています。このような状態を放置すれば、ますます大企業の撤退が相次ぎ、一層中小関連企業の衰退につながりかねません。また、物づくり企業の集積による共同事業展開、物づくりに携わる人の高齢化への取り組みや人材の育成など、他都市に比べ非常に名古屋の施策がおくれていることが気がかりです。
 そこで、市民経済局長にお尋ねいたします。市内から物づくりの拠点がなくなりつつあることに対し、どのように考え、またどのように対応していくのか、お尋ねいたします。

 最後に、第一処分場の周辺環境に対する本市の対応についてお尋ねいたします。
 平成12年11月15日、道徳学区連絡協議会は、松原市長が出された南区の第一処分場、加福処分場の建設計画に対し、1年間の議論の末、苦渋の決断で受け入れを決断いたしました。住民側から名古屋市長に対して提出した回答書には、切迫した名古屋市のごみ状況を大局的に勘案し、将来に対する不安を残しつつも、名古屋市を信頼し、苦渋の決断でやむを得ず容認するとの記載がありました。さらに、受け入れ条件として、付近の環境について早急に調査するとともに、問題の解決に向け、最大限の努力を図ることとされていました。松原市長は住民に対し、大変ありがたい、誠意を持って環境対策を行うとの言葉があり、住民はその言葉の履行とともに、松原市長を信じました。そして、この4月22日の第一処分場の稼働へとつながったのであります。
 さて、私も第一処分場の問題についてはこの議場で数度にわたり取り上げさせていただいておりますので、多くを申し上げませんが、第一処分場の周辺には、いわゆる迷惑施設が多く偏在しています。名古屋港木材倉庫から飛散する木材のチップの粉じんは、綿ぼこりとなって付近の住宅の庭やベランダに毎日数ミリ積もります。また、山のように積まれた木材から出る悪臭は大変なものであります。その隣には、ニチハマテックス大江工場があります。その煙突から出される排煙の悪臭濃度は、名古屋市の指導基準を大きく上回っております。さらに、第一処分場のすぐ隣にあるアサヒ環境オーガニックバイオセンターでは、昨年の稼働以来、大量のハエの発生、日々の強烈な悪臭に住民は悩まされています。また、先月には名古屋港筏エコワールドセンターが稼働し、材料や生成物が野積みをされています。
 この地域の住民は、第一処分場の受け入れがきっかけとなり、付近の環境改善が進むことを市長に期待し、付近の環境対策を条件に処分場建設を受け入れたのであります。市長は誠意を持って対応すると言ったのにもかかわらず、何も環境がよくならないどころか、むしろ悪くなっているというのが住民の率直な感情であります。
 私は、この6月、住民40世帯を対象にアンケートを行いました。第一処分場の受け入れにより、この地域の環境がどう変わったのか尋ねたものでありますが、悪いままが、何と市長さん92%、びっくりしました。よくなったという人もありまして、悪いけどちょっとよくなったという人が5%、昼間家におらぬからわからぬという人が3%おりました。
 私が最も残念に感じているのは、住民が第一処分場の建設を容認して以降、住民との約束を履行する姿が名古屋市に見られないことであります。例えば、ニチハマテックスの悪臭の臭気測定ですが、処分場を受け入れた後の平成13年12月14日に基準値を大きく上回るデータ結果であったのに、本来なら、その後何度も臭気測定をやると思いますが、名古屋市は以来3年間、幾ら住民から苦情があっても臭気測定すら1回もしていないこと。ここ一、二カ月、付近の悪臭は大変ひどく、住民からの苦情が保健所や私の事務所にも頻繁にあり、当局に改善要請をしているのにもかかわらず、原因がよくわからないの回答で、十分な調査もせず、解決する姿勢が見られないこと。あげくの果てに、保健所の夜間受付に悪臭通報しても、あした電話してくれと危機意識が全くないこと。
 この3月から道徳学区の4,000世帯を対象にした生ごみ堆肥化事業が始まりました。住民は、名古屋市の指示どおり、きちんと可燃ごみから生ごみだけを分別し、名古屋市の事業に精いっぱい協力していますが、市民が一生懸命分別して出した生ごみが付近の耐えがたい悪臭やハエの発生の原因となっているとしたら、とても皮肉なことでありますし、耐えられないことであります。
 そこで、市長にお尋ねいたします。住民が第一処分場受け入れ表明してからのこの3年半、住民との約束を結果として放置してしまったことに対し、市長の反省の弁と、そして今後の対応についてお聞かせいただきたいと思います。
 以上で、第1回目の質問を終わります。(拍手)

◎市長(松原武久君) 三位一体改革について、権限及び税源の移譲が本市にもたらすものといったことで、本市にとって市民生活の向上にどんな点が期待できるのかと、こういった観点からの御質問をいただきました。
 御承知のように三位一体改革、今議員御指摘のように、地方が決定すべきことは地方がみずから決定する、そういう地方自治の本来の姿の実現を目指した改革ということでございます。そのことで国の関与を縮小し、税源移譲によりまして地方税の充実を図ることで、歳入歳出の両面で地方の自由度を高めることによりまして、今後多様化する住民ニーズに対応して、市民にとって真に必要な行政サービスを市民の目線に立って総合的に提供することができると、これが三位一体改革の趣旨でございます。平成16年でいうとそのようにはならなかったわけで、結果的に名古屋市の歳入が全体で103億円のマイナスという結果に終わったことは事実でございます。
 本来の三位一体改革でいえば、地方の自由度が増す分、責任も生ずるわけで、国の補助事業による優先順位づけだけではなくて、市の独自判断による施策の重点化によって都市間競争に打ち勝つ施策、事業の展開が一層必要になるというふうに思っています。本市におきましては、第2次実施計画で重点テーマといたしました安心・安全をささえあうまち、そして環境と個性のとけあうまち、さらに人と産業をはぐくむまち、こういった重点施策を市民や企業やNPO、行政などのさまざまな立場の方々がお互いに自主性を尊重しながら、対等の立場で考えて、連携、行動することで「協働なごや」で元気を発信してまいりたい、こんなことを今思っております。
 それで、市民生活の向上に具体的にどんな点が寄与するのかといった御質問をいただいたわけでございますが、これについて、例えば教育の分野で言いますと、学校施設の建設の場合、国の基準による一定の制約がございますけれども、個々の学校や地域の実情に合わせた特色ある施設整備が可能になってくるというふうに思います。あるいは、福祉の分野におきましては、福祉施設の設置基準の緩和や、保育所における市独自基準の設定によるサービスの向上も考えられます。また、公共事業等投資分野におきましては、公園、道路等におきまして地元に密着したきめ細かな管理などが考えられるところでございます。
 いずれの分野におきましても、真の三位一体の改革によりまして、自主的、自立的な行財政運営が可能になると思っています。が、現実は非常に個々具体のケースにわたって考えますと、幾つか難しい問題がございます。今後はこの市民生活の各部分にわたりまして、この三位一体改革がどのようなペースで行われ、どの規模で行われたときに私どもはどういうメリットがあり、どういうデメリットがある、あるいは市としてどんな努力をしなきゃならぬかといったことを各局全体で、総論の部分で三位一体、三位一体、税源移譲と言っておるのではなくて、これを個々具体にわたって今後精細に詰めていく必要があるというふうに思っています。我々はサマーレビューでこれを徹底的にやらなければならぬというふうに今思っているところでございます。
 続きまして、三菱ふそう・自動車問題につきましての名古屋市の対応についてお尋ねをいただきました。
 三菱自動車及び三菱ふそうトラック・バスの経営問題につきましては、5月21日に発表されました岡崎工場の生産停止を含む再生計画につきまして、さらに停止期間の前倒しの検討が表明されるなど、状況は一段と深刻化しております。また、御指摘のように平成12年に市内大江工場から岡崎工場へ生産ラインが移転した経緯などがございます。市内南部を中心に地域経済や下請中小企業への影響は大変大きなものになっておるという認識を持っております。この地域におきましては、関係する国の機関や、あるいは地方自治体、経済団体及び政府系金融機関におきまして、特別相談窓口、あるいは相互連携を図るための連絡会議の設置など対策が実施をされているところでございます。
 そういう中で、名古屋の対応が緩んでおるんではないか、こういう御指摘をいただきました。本市におきましては、中小企業振興センターや信用保証協会において中小企業特別相談窓口を設置いたしておりまして、経営安定資金などの金融支援施策などを活用いたしまして、関連する中小企業からの相談に対応しておりますが、特に当地域の物づくりへの影響が大きい問題でありますので、よりきめ細かな対応に努めてまいりたいと思っています。今後、三菱自動車の再生計画の実施状況や、あるいは国、県の対応状況など、こういうものを敏感に、慎重に、素早く見守りながら必要な対応をしてまいりたいと思っています。余りおくれぬようにやってまいりたいということでございます。
 それから、最後、第一処分場の問題で、周辺環境に対する本市の対応。
 第一処分場の建設に当たりましては、今議員御指摘のように、地元の皆様からこの地区は以前から多くの公害で悩まされ続けてきた。周辺の環境を改善してほしいと要望をいただきました。私、地元でも、あるいは市役所でもこの方々とお会いして、その都度私が誠意を持って対応するといったお約束をしたことはよく覚えております。この継続的な改善を指導してまいる、こういったこともお約束をいたしました。新たな事業者の自主的な改善の取り組みの促進に努めてまいったところでございますが、しかしながら、対策の効果が周辺環境の改善に十分反映されていない。先ほどの議員の御指摘では、どう変わったかというので、悪くなったのが92%といった状況がある。よくなったのが5%で、家にいないからよくわからぬというのが3%と、こういうデータをお示しいただきました。大変重く受けとめると同時に、御指摘を受けるような事態になったことにつきまして、大変心苦しく、また申しわけなく思っておる次第でございます。
 今後、今御指摘いただいたことを早速、単に環境局だけでなくて、全市的な立場で対応を図ってまいりたいと、こんなふうに思っております。公害をなくして、市民の皆様の快適な生活環境を確保するということは、ごみ処理とともに行政の大変重大な使命でございます。今後は処分場周辺の工場、事業場に対する定期的なパトロール及び個別指導を強化するとともに、地域の事業者で構成される環境保全連絡協議会の早急な開催を働きかけまして、本市の意見も強く述べてまいります。また、環境に関する問題が発生した場合の苦情相談窓口につきましては、環境局が中心となりまして、より迅速な対応が可能となるように取り組んでまいるつもりでございます。よろしく御理解賜りたいと思います。
 以上でございます。

◎交通局長(吉井信雄君) 三菱ふそう車に係る本市の対応につきまして、交通局にお尋ねをいただきました。
 現在、全市バスの車両は1,027両ございます。そのうち三菱ふそう車は286両でございまして、このうち現時点までにリコールの対象となっている153両につきましては、既に全車対応済みでございます。また、その後リコール隠し等さまざまな問題が明らかになっていることから、リコール対象外の箇所も含めまして、現在三菱ふそう車の緊急総点検を実施しているところでございます。現在のところ、車両の問題による事故、ふぐあいは発生しておりませんが、毎日多くのお客様に御利用いただくバス事業者としましては、安全性を最も重視しております。バス車両の購入に当たりましては、今後とも安全性の確保の点から判断をしていきたいと考えております。
 以上でございます。

◎市民経済局長(杉浦雅樹君) 三菱ふそう・自動車問題につきまして、物づくりの危機に対する本市の取り組みについてお尋ねをいただきました。
 事業所・企業統計調査によりますと、平成8年から平成13年にかけまして、市内の事業所数が15万1840事業所から13万9155事業所へと8.4%減少しておるわけでございます。また、議員御指摘のように、愛知機械、三菱自動車など大規模工場が操業停止あるいは市外移転が進んでいることから、市内南部地域を中心といたしまして産業の空洞化が進展しているものと認識しているところでございます。
 また、本市におきましては、次世代を担う新産業創出の研究開発拠点として、なごやサイエンスパーク事業の推進や新事業支援センターにおける創業支援などの施策を展開しているところでございますが、激しい都市間競争の中で、これまでより積極的な産業活性化施策により、地域産業の活力の維持向上を図っていく必要があるものと考えております。現在、学識経験者や産業界の意見もお聞きしながら、企業誘致などの産業立地施策を積極的に推進するための行動計画であります産業活性化プランの策定を進めておりまして、当地域の産業の空洞化に係る課題や物づくり産業に対する支援のあり方などについても、その中で検討してまいりたいというふうに考えております。よろしくお願いいたしたいと思います。

◆(横井利明君) それでは、若干再質問したいと思います。
 私、きょうこの本会議で申し上げるこの質問原稿を、きのうの夜、家内に見せたんです。家内が例の第一処分場の環境のところをずっと読んだ後、私がどうだった、ちょっと厳し過ぎたかなと言ったら、とんでもない、ちょっとあんた甘過ぎるわと家内は言いました。結局、去年のハエの大発生で、そのすぐそばの人たち、大げさな話じゃなくて、車に乗ってから何をやるかといったら、ワイパーをつけるんです。ハエをばっと払ってから走っていく、こういう実態があった。それから、生ごみ堆肥工場のすぐ隣のレストランの支配人、私もちょっとお邪魔したときには、もう店の中にウエートレスの女の子がハエたたきを持って走り回っているわけです。ハエをばちばちばちばちたたいて、あんたは1日に1人で幾つ殺しとるかねと言ったら、200匹きょう殺したと、そういうことを言っておりまして、その支配人は、うちはもう操業停止を今考えてますと、においとハエの問題でということもあったり、やっぱりいろんなことが主婦の中には積もり積もったものがあるんです。それがやはり市民感覚だと思うので、まずそのことを十分認識をしていただきたいと思います。
 それから、今回、環境局の対応が非常に後手後手に回った。この一つの事例をちょっと取り上げてみたいと思うんですが、去年の秋、このハエとかカラスとか悪臭とかばいじんとか、いろんな問題に対して住民集会を行ったんです。そのときに住民から、もうこのにおい何とかしてくれと。朝、普通なら窓をあけて出るんだけど、窓を閉めて会社に行くそうです。また、家に入ったらエアコンつけっ放しという状態だったらしいんですが、それに対する環境局の職員は、産業廃棄物指導課の方が来ていました。公害対策課が来てました。資源化推進室の方がお見えになってました。要するに、事業をやらなあかん、やらなあかんと言っている人も来ているわけです。公害があってもやらなあかんという人も来ている。一方で、公害対策課なんかは、けしからぬですぐ停止しろと言っている。産業廃棄物指導課もこんなのはもう認められぬという立場。要するに、一つの局の中で、この一つの事案に対して全く意見の違う人たちがその集会に来ているわけです。住民の側からすると、それぞれの意見がてんでばらばらですから、あんたたちもっと局の中でしっかりまとめて、局として市の対応をしっかりまとめてから住民の前へ出てこいというのが、やっぱりこれ住民の率直な意見でした。したがって、局の中がばらばらだから、私は対応が今でも後手後手に回っていると思うんです。先ほど市長さんの答弁の中で、環境局にこれからやらせるという答弁でしたね。私は、一緒だと思うんです。環境局のだれが中心になるのか、これやっぱりきちんと決めないと、今3人が中心なんですね、これをやっぱりやってほしいこと。
 それからいま一つは、やっぱりそういったごみ行政を推進する人とそれを抑制する公害対策課が同じ屋根の下で暮らしている、これじゃあ夫婦うまくいかないですよ。だから、市の体制もちょっと考えていかないと、どうもこの環境行政、いわゆる環境保全行政についてうまくいかない。ほかにもこの事例は南区でもありましたので、ちょっとこのあたりは機構改革も含めて検討された方がいいのかなというふうに思います。
 それから、いま一つは組織の問題。今回の生ごみの資源化事業については、環境局の職員の中にも、住民が悪臭で本当に困っているから、現段階で生ごみ資源化事業を道徳学区でやるのはまずいと言っている人が局の中にもいたんです。その人も一生懸命言ってくれていたんです。これを今やるのはまずいですよと。しかし、名古屋市はその問題についてふたをかぶせて、今回3月に半分強行のような形で学区4,000世帯に生ごみ資源化事業をやらせた。その結果、こういう事故にもつながっているわけですね。私はその組織の問題としては、やっぱりそういった問題があるごとにほおかむりをして進めたということに問題があると思う。先ほどの三菱の問題もそうですよ。内部でいろんな問題がある。だけど、それを上の人たちが隠しちゃって、そのまま突っ走っちゃってこういう問題になった。今回の生ごみ資源化モデル事業も、やはり局の中の問題も私はある、そのように思っております。私がこんなに本会議で言うことは非常に珍しいんですが、そのぐらい住民の皆さんが怒っているということをよく理解していただきたいと思います。
 それで、質問ですけれども、4,000世帯の人たちが毎日、いつも家庭から出てくる生ごみを別の袋で分けて、それが腐敗しないように水分調整剤をまぜて、週に2回出しているわけですよ。その努力というのは本当に大変なものだと私は思っています。一方、市民の中には、こういうことをやってごみが減ってよかったといって理解している人もたくさんお見えになります。ただ、一生懸命生ごみを分ければ分けるほど、それがにおいとかハエとかカラスとなって、おつりのように返ってくると。この矛盾点、この報われない気持ちというのは、やっぱり理解してあげてほしいと思うんですね。
 お尋ねしたいのは、このことについて、具体論ですけれども、どうするのか。このまま、悪臭もあるけれども我慢してやってちょうだいというのか。7月には、またほかの学区の何千世帯かの生ごみがさらにふえてくる。また来年になると、南区じゅうの生ごみがそこに入ってくるわけですよ。そのラインはもう敷かれているわけです。それを、じゃあこのままどんどんどんどん続けていくことが本当にいいかどうかということは、やっぱり立ちどまってよく考える必要があると思う。私は、この問題についてはオーガニックバイオセンターという施設も、社会貢献されている企業だと思うんだね。一生懸命ごみ減のためにやってくれている。それをちょっと市が無理なことを言い過ぎているというところも私はあると思うんです。そういったあたりを含めて、そのことについてどのように対応されていくのか、具体的にお聞かせください。

◎市長(松原武久君) 今、生ごみの問題につきまして問題点をるる御指摘をいただきました。出す方も大変な努力をする、そして大変きれいな形で出していただいておる。が、結果的に入っていって処理する方のところの処理場の問題で悪臭が出たり、あるいはハエが発生したり、そういった問題が頻発しておる、こういった問題。これにつきまして、今、工場の方で悪臭防止装置につきまして、工場が発注して今生産にかかっておるわけでございますから、こういったことで本当に問題がないかどうかということをきちっと確認をする。それから、今後これを進めるについて、どのようにしていったら本当に一番いいのか。こういったことについて、今は今ある悪臭、あるいは幾つかの環境悪化の問題、これにつきまして全体的に一遍きちっと調べると、こういったことをやります。と同時に、生ごみの問題についてどう処理をしていくことが一番望ましいか。ただ、全体として家庭ごみの中の4割から5割を占める生ごみの処理といったことは、名古屋にとってどうしてもしなきゃならぬことでございます。が、あるところに一方的に問題が偏在したまま進めていっていいかどうかと、こういった問題がございます。この件について、一たん立ちどまってきちっと考えてみたい、こんなふうに思います。
 以上です。

◆(横井利明君) 具体的な答弁ではありませんでしたけれども、ただそのぐらいの気持ちの住民の方もたくさんお見えになる、そういうことを御理解いただければありがたいなということを思います。
 それから、三菱自動車問題。名古屋市も今回4カ月の三菱自動車、三菱ふそう車、指名停止を、指名というのか、購入停止をしたということは報道で明らかになっています。ただ、ここで問題は、親が悪きゃ子も悪いという考え方ではちょっとないんですよ。確かに三菱の体質の中には問題がたくさんあった。だけど、これで一番困っているのは、中小企業の皆さんなんです。だから、名古屋市が購入停止をやった、愛知県もやる、みんなやった。それはそれでわからぬでもないんだけれども、それと同時に、親の影響によって困っている子や孫たちを本当に救うことを一緒にやっていかないと、これは物づくりの拠点、この産業集積したもの、この高い技術力、これを一回失っちゃったら、もうこれ二度とできないと思います。したがって、購入停止とあわせて、中小企業の支援対策、これをしっかりやっていただきたい。
 それから、名古屋市は従来から中小企業を支援してくれと言うと、資金面ばっかりでしたよね。ここにやっぱり問題がある。そうじゃなくて、新たな産業を誘致する、新たな携わる人たちの育成を図る、そういったトータルのことをやっていかないと、これだけ世界一と言われているこの地域の物づくり産業は衰退をしていくことにもなりますので、そういったことも含めて、この三菱問題に一面的なことだけではなくて、トータルの面で総合的に勘案して対応していただければありがたいと思います。
 以上で、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)