平成19年2月定例会 3月2日ー03号
【質問内容】
名古屋市の隠れ借金の実態について。 モノづくり文化交流拠点構想について。
再チャレンジ支援について。障害者自立支援法に関する国への働きかけについて。 など
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◆(横井利明君) それでは、お許しをいただきましたので、新風自民を代表し、順次質問いたします。
まず初めに、本市の財政について財政局長にお尋ねいたします。
まず、歳入の根幹である市税収入では、三位一体改革による所得税からの税源移譲や景気の回復に伴う個人所得の増加、企業収益の拡大により、398億円の収入増を見込んでいます。所得譲与税の廃止119億円、地方特例交付金の減収が131億円と歳入減の要因はあるものの、一時期に比べ、随分健全化は進みました。その一方で、市税増加分を歳出に回すのではなく、市債発行を161億円減額するなど、将来に負担を残さないよう配慮したこともうかがえ、評価いたします。
さて、先般破綻した夕張市では、債務負担行為、債務保証や損失補償の問題が大きくクローズアップされました。債務負担行為とは、その年には支払いせず、翌年度以降から支払う借金のことであります。将来に支払いを約束したのですから、翌年度以降の予算が約束され、今後の予算としてこの債務負担行為分だけはとっておかないといけないことになります。
本市では自治法に従い、予算は単年主義になっており、潜在的なリスクは現在の財政指標にはあらわれない仕組みになっています。債務負担行為の総額、いわゆる将来にわたる隠れた借金の存在などから本市の財政状況を推しはかることも、今後の予算執行の上では大切な観点であると考えております。
そこで、お尋ねいたします。
現在、本市における利子補給(制度融資)、借り入れ(基金などから)、債務保証、積立金不足(基金など)、予算にはあらわれない本市の隠れ借金の実態についてお答えいただきたいと思います。
また、日銀は、2月21日に開いた金融政策決定会合で、政策金利を現在の年0.25%から0.5%に引き上げることを決定いたしました。普通預金の引き上げの一方、変動型住宅ローンの金利引き上げ等、じわりと市民生活に影響もあらわれ始めています。
そんな中、地方自治体としても、今後の市債発行については、金利負担増加分を見込んでの対策も必要となってきます。将来的に長期金利がアップすれば、市債に依存する自治体の財政状況にも大きな影響を及ぼすものであり、本市にとっても、先年来取り組んできた財政健全化計画のさらなる見直しを迫られるものと言えます。
歳出抑制額の上積み、変動金利や固定金利、償還期間の長短等々、市債の多様化を図るなど、金利上昇を見込んだリスクヘッジも必要となってくると思われますが、どのようにお考えでしょうか。
次に、モノづくり文化交流拠点構想について、松原市長にお尋ねいたします。
松原市長がポスト万博事業と考えている四つの事業のうち、とりわけモノづくり文化交流拠点構想は、以前、産業技術未来博物館構想と言われておりましたが、議会も市民も大変反応がさめているように思います。博物館という名称から、こんな時代に箱物をととらえている方も多く、さらに、総事業費200億円、1年間の運営経費が15億円から20億円と見込まれていることも、この構想の実現に疑問を抱く一因となっています。
名古屋市を中心としたこの地域は、世界有数の物づくりの拠点になっています。自動車、航空機、工作機械、伝統工芸を初め、極めてすぐれた中小企業が集積している地域であります。これら中小企業の生産活動が元気な名古屋の原動力であり、後進の育成やすぐれた中小企業のさらなる集積は、この地域に課せられた大きな課題であります。
私の住む南区でも、世界と取引する中小零細企業が多くあります。コンピューターでもわからないような微妙な部品のゆがみを手で触れるだけで感じ取ったり、親企業が求める工作機械を次々に開発し納品したりなど、その技術の高さには驚くばかりであります。
私は、この地域がこれからも元気であるためには、この物づくり技術の伝承が不可欠であると考えていますが、それがどのようにモノづくり文化交流拠点構想に結びつくのか、非常にわかりにくいものとなっています。さらに、このモノづくり文化交流拠点構想のどこをひもといても、残念ながら、この地域の物づくり産業を将来どうしたらいいかというビジョンが全く見えてきません。そのために、箱をつくって、中に機械やロボット、飛行機の部品を並べ、子供たちの社会見学の場になっておしまい、その上、赤字の垂れ流しをするのではないかと多くの人が心配をしているのです。
この構想を推進することで、物づくりをするなら名古屋でとの発信になり、結果的には、この地域の物づくり産業の伝承と、世界に名立たる先端技術を持つ企業誘致のきっかけとしてモノづくり文化交流拠点構想が位置づけられない限り、とても市民の理解は得られません。名古屋市には、その強い意思とその裏づけ、物づくり産業に与える効果見通しなどのビジョンが欠落しています。御見解をお願いいたします。
次に、再チャレンジ支援についてお尋ねいたします。人事委員会並びに市民経済局長にお尋ねいたします。
政府は2月10日、再チャレンジ支援の一環として、30代を対象に国家公務員の新たな中途採用試験を2007年度に実施することを決めました。フリーターや出産を機に仕事をやめた女性なども視野に、100人程度を来年4月に採用する方針とのことであります。バブル経済崩壊後の就職難の時期に高校などを卒業した30代に多いフリーターを視野に入れているというこの制度は、緊急を要するフリーター、ニート、多重債務者、倒産経験者、機会の均等を求める女性の皆さんへの有効な対策となると思います。
また、民間企業経験者の方を採用することにより、民間企業で培った豊富な実務経験と専門知識を本市行政に生かしたり、コスト意識や効率を重視する民間の経営感覚が反映できるなど、さまざまな効果が期待できます。
さて、本市においても、失業や事業倒産の経験者らの再挑戦は大きな課題の一つですが、本市職員の中途採用、事業に失敗し、再び創業を目指す人たちへの新たな融資制度についてのお考えをお聞かせください。
次に、障害者自立支援法に関する国への働きかけについて、健康福祉局長にお尋ねいたします。
平成18年4月から障害者自立支援法が施行され、サービス利用者は、その費用の1割を原則負担することとなりました。しかし、利用者や現場の声に押される形で、負担軽減措置や事業者に対する激変緩和措置として、平成20年度までの3年間で1200億円を投入することが与党間で決定され、18年度は補正予算で960億円を確保し、19年度は4段階の負担軽減に加え、さらに工賃控除の徹底がなされる方向で決定いたしました。
一方、平成19年度本市当初予算においても、国の制度だけでは不十分として、本市独自の負担軽減策を上乗せするという議案が提出され、これも評価するものであります。
ここ数年、福祉行政においては、措置制度から支援費制度、また、今回の自立支援法と目まぐるしく制度変更がなされ、その実施に際しては、3年後に見直すと言われていたものが半年ごとに制度が見直され、その他数多くの制度の変更が行われています。これでは、現場の市町村はもちろん、日々の生活に追われる当事者である障害児や障害者及びその御家族にとっては大変な御苦労であろうと推察いたします。
国は今回の利用者負担軽減策を2年間の経過措置としていること、また、本市が独自に行った軽減策は、本来なら国において実施すべきことであると考えますが、今後、国に対してどのような働きかけを行うつもりか、お尋ねいたします。 次に、トワイライトスクールと留守家庭児童健全育成事業のあり方検討について、因田助役にお尋ねいたします。
名古屋市では、平成9年度より学校施設を活用した放課後学級事業を始め、平成20年度には全校実施の見通しとなりました。私自身、平成5年を皮切りに、学校開放や放課後学級に関する質問を幾度となくこの本会議場で取り上げており、全校実施には感慨深いものがあります。
さて、教育委員会と子ども青少年局は両事業のあり方について1年間検討してまいりましたが、いまだ一致を見ておりません。昨年の2月市会において、当局は、トワイライトスクールの所管を教育委員会から子ども青少年局に移管するとの方針を打ち出されましたが、両事業のあり方を考える前に、先に所管組織を決めた手順前後が、両局における検討作業に好ましくない影響を与えている感さえあります。
まず、今大切なことは、両事業の統合か否か、統合するなら、どのような形態が望ましいのかということではなく、子供の視点や保護者の視点、地域の視点から、放課後の子供たちの世界をどのようにつくり上げるかという議論が十分両局でなされるべきと考えますが、いかがでしょうか。
次に、学校週5日制の検証並びに教育再生会議について、教育長にお尋ねいたします。
平成14年4月より、ゆとりの中で生きる力をはぐくむことや個性の尊重を目指して学校週5日制が導入され、公立の小中学校ではすべての土曜日が休みとなりました。市教委としても、この実施を受け、子供たちが土曜日に生活体験や社会体験、自然体験などができるよう、その受け皿づくりを働きかけるとともに、塾通いの自粛を求めました。実施から5年たった現在、学校週5日制の導入に対し、十分な検証が必要であると思います。 学校週5日制の導入だけが原因でないことは承知をいたしておりますが、昨今、学力低下論が巷間に流布し、また、平成14年12月に発表されたOECD(経済協力開発機構)主催、PISA(生徒の国際学習到達度調査)結果による日本の子供たちの順位落ちなどから、文部科学大臣がゆとり教育を批判する姿勢を見せています。
また、現場の先生方の中にも、週5日制の導入により、子供たちへの学習時間が減って、子供たちにゆとりがなくなったなどの声も多く聞かれ、学力面やゆとり面からも週5日制に対して疑問が投げかけられています。
さらに、ゆとり教育により、学習塾などでお金をかけ学力を補っている、いわゆるできる子と、その余裕がなくて、いわゆるできない子との二極分化が進んでいるという指摘もあります。経済格差が教育格差につながっているとの見方で、首相も、公教育を再生していかなければ格差は拡大していくと述べています。
そのような中、1月24日、教育再生会議が第一次報告を取りまとめました。今日の学校はしっかりと学力を身につけてほしい。そして、いじめや校内暴力のない安心な学校であってほしいという保護者の願いにこたえておらず、公教育の機能不全と言っても過言ではない。政府の教育再生会議がまとめた第一次報告は、こうした現状認識から始まっています。
そこで、教育長にお尋ねいたします。再生会議第一次報告の提出を受けて、本市としてどんな取り組みをされるおつもりか、お尋ねいたします。
次に、教育困難校への対応について教育長にお尋ねいたします。
先日、名古屋市内の中学校が主催する地域の方々に向けた懇談会に参加しました。そこで、学校側から地域に報告のあった中学校の現状は、授業中、子供たちが走り回り、教室から飛び出す。授業中、教室の後ろなどでお菓子を食べたり、紙飛行機を飛ばしたり、歌を歌ったりする。制止する先生たちに、うざいなどといって暴言を吐いたり、暴力を振るったりする。校舎を破壊する。
その後、保護者から聞いた学校の現状は、生徒自身による理科の実験や調理実習など、危険性が予見される授業は中学校3年間ほとんどやっていない。障害を持った子供に対する配慮を欠く行動がある。授業の進みが遅い。高校進学が心配。不登校の子供が多いなど。
中学校の先生方によるショッキングな中学校の現状を目の当たりにした地域の方々は、かなりの衝撃を受けるとともに、教師の熱意や努力だけではもはや解決が困難なことを感じた上で、地域でできることがあればぜひ協力したいとの前向きな意見も多く聞かれました。
もちろん、まじめに取り組もうとする生徒も多くいますし、先生方も毎日遅くまで生徒指導について打ち合わせを行い、努力を続けていただいております。しかし、現場では問題行動を起こす生徒に振り回されがちで、もっと頑張っている子供に目を向けていただけないのかと強く願うものであります。
さて、1990年代にアメリカで始まった教育方針の一つに、ゼロトレランス方式があります。これは、割れ窓理論に依拠して、生徒の自主性に任せる放任主義ではなく、細部まで罰則を定め、それに違反した場合は厳密に処分を行う方式です。 アメリカでは、1970年代から学級崩壊が深刻化し、学校校内での銃の持ち込みや発砲事件、麻薬汚染、飲酒、暴力、いじめ、性行為、学力低下や教師への反抗などの諸問題が生じたため、その立て直しのための生徒指導上のさまざまな施策が行われてきましたが、その中でも最も実効の上がった方式がゼロトレランス方式だったとのことであります。
細部にわたり罰則を決め、違反した場合は速やかに例外なく厳密に罰を与えることで生徒自身の持つ責任を自覚させ、だめなものは絶対だめと教えることで、規則そのものや教師に対し畏敬の念を持たせ、ひいては国家や伝統に対する敬意や勧善懲悪の教えを学ばせたのであります。
そこで、お尋ねいたします。本市における不登校や対教師暴力、教育困難校の現状についてお答えください。また、学校や地域、保護者の努力だけでは解決できないところまで来ている教育困難校への具体的対応についてお答えください。 これで第1回目の質問を終わります。(拍手)
◎市長(松原武久君) モノづくり文化交流拠点構想についてお尋ねをいただきました。
まず、構想に対する私の思いでございますが、モノづくり文化交流拠点構想は、産業技術資産を保存、展示し、物づくり文化を発信、継承するとともに、都市個性の発信、産業観光、産業振興、人材育成を目的とするものでございます。
この地域の元気は、古くからの物づくりによって築き上げられた結果とも言えまして、そのため、産業技術資産の保存、展示、人材の育成は地域の継続的な発展を考えた場合に必要なものと考えているところでございます。
また、物づくりを支える技術は中小企業の下支えの上に成り立っているものも多く、これらについてもしっかりと目を向ける必要があると考えております。
先ほど、議員の質問の中で、この構想の実現に対する危惧についての御指摘がございましたけれども、万博や空港の例にもありますように、かつては開催やあるいは建設そのものに対する疑問もございました。しかしながら、しっかりと現状を見据え、長期的な視点から地域の継続的な発展を考えた場合には必要なものでございまして、実際、これらは、現在名古屋が発展するための重要な契機となったわけでございます。
今後は、万博の開催や中部国際空港の開港などによって、産業・技術・文化などさまざまな面で図られた交流を根づかせまして、より発展させていくことがこの地に課せられた課題であると認識をいたしております。
この構想では、単なる物の展示にとどまらず、本物に接し、動かして物づくりの心に触れるといった体験を重視した展開を考えていきたいと思っていますが、言葉や頭で理解していたものを目で実物を見てもらう、体感してもらうことで、新鮮な驚きや感動、あるいは何かをしていこうという気持ちが生まれるものと思っております。私は、これを推進していくことで、特に次代を担う子供たちの創造性を触発させるとともに、心の豊かさや挑戦する心をはぐくみたいと、こんなふうに思っております。
そして、この構想には、国やその関係機関、民間企業、NPOなど幅広い方々に参加をしていただきたいと思っております。特に民間企業につきましては、大企業ばかりではなくて、産業基盤を支える中小企業、地場産業、伝統産業といった皆様にもぜひ参加していただき、物づくり技術の継承や各産業界の活性化につなげてまいりたい、こんなふうに思っております。
平成18年度に設置をいたしましたモノづくり文化交流懇談会の委員からは、そうした方々の参加に向けて、中小企業等が共同して出展する形態や物づくり現場との連携などといったアイデアも出されております。
平成19年には構想を策定していく予定でございますが、その中において、このように仕組みや運営方法などについても具体的に検討してまいりたいと思っております。
また、御質問の中に、この構想を世界先端の企業の誘致のきっかけにというお話もございました。この構想を推進していくことを通して蓄積されるさまざまな知識、あるいは人的ネットワーク等を幅広く活用していくことで、企業のこの地域に対する期待もより高まり、それが企業誘致につながるものとも考えております。
平成19年度につきましては、こうしたことも視野に入れながら構想の策定に取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。
◎助役(因田義男君) トワイライトスクールと留守家庭児童健全育成事業のあり方の検討についてのお尋ねをいただきました。
近年、異学年の交流や地域の触れ合いが少なくなるなど、放課後の子供を取り巻く環境は大変大きく変化をいたしておるわけでございます。また、共働き世帯が増加しまして、家庭だけでは放課後の子育てができないと言われる中で、地域の子育て力、教育力も低下をいたしておることは御案内のとおりでございます。こうした社会状況の中で、放課後の子供の健全育成がますます重要になっているわけでございます。
お尋ねのトワイライトスクールと留守家庭児童健全育成事業につきましては、学びや遊びの機能の充実、保護者が昼間家庭にいない子供に対する生活の場所の充実という二つの観点から、現在、子ども青少年局の調整機能の中で、教育委員会との庁内検討会を立ち上げ、両事業のよりよいあり方を総合的に鋭意今検討いたしているところでございます。
昨年11月には、外部委員から成る有識者の会議を設置いたしまして、子供の成長過程に応じた放課後の過ごし方について、専門的な見地から御意見も伺っているところでございます。また、平成19年度から本格実施されます国の放課後子どもプランに対して、両事業をどう位置づけていくかについても検討をいただいております。
この放課後子どもプランは、原則といたしまして教育委員会が主導し、福祉部局と連携を図り、すべての小学校区で、小学校施設を活用して、放課後子ども教室推進事業と放課後児童健全育成事業を一体的あるいは連携して実施する総合的な放課後対策であるわけでございます。
今後の方向性といたしまして、子供の安全や保護者が安心して預けられるなどという観点から、小学校施設を活用して子供たちの放課後の居場所を確保することは望ましいことと考えているところでございます。
議員御指摘のとおり、放課後の子供の過ごし方につきましては、子供の視点や保護者の視点、地域の視点などからしっかりと考えることが大切である、こんなふうに思っておるわけでございます。とりわけ、次世代を担う名古屋のすべての子供たちが安心・安全で健全に育つという子供の視点を第一にして、平成20年度の所管の一元化に向けまして、両事業のよりよいあり方について方向性を示してまいりたい、そんなふうに考えております。
以上でございます。
◎人事委員会委員(山田光昭君) 国が進めます再チャレンジ支援に関連いたしまして、本市職員採用におけます再チャレンジ民間経験者枠につきましてお尋ねをいただきました。
御指摘がございましたように、国家公務員の中途採用につきましては、19年度から再チャレンジ枠として新たに実施されると聞いております。
本市職員の採用試験におきましては、大卒程度の方を対象とした採用試験では、年齢要件として22歳から30歳の方に受験をしていただくことといたしております。
こうした中で、19年度には新たに、民間で培った知識や経験を生かし、職場の活性化を図る目的で、民間企業等職務経験者採用試験の実施を予定いたしておるところでございます。5年以上の民間での職務経験を持たれた31歳から35歳の方を対象とするものでございます。先ほど申し上げました大卒程度の方を対象とした採用試験の時期とあわせて実施する検討をいたしておるところでございます。
以上でございます。
◎財政局長(林昭生君)
本市の財政についての2点の御質問にお答えをいたします。
最初に、将来の財政負担についてでございます。
まず、債務負担行為でございますが、これは大きく二つに分かれまして、一つは、複数年度にわたる建設費の支出などがございまして、19年度における今後の負担額は1145億円でございます。
もう一つは、外郭団体などに対する債務保証と損失補償がございます。これらは、事業の進捗に合わせて各団体が借入金を返還していくことから、その額すべてが本市の負担となるわけではございませんが、19年度には債務保証として5166億円、内訳では、道路公社として3916億円、土地開発公社で1250億円でございます。また、損失補償といたしまして688億円がございます。
したがいまして、一般会計として債務を負担する限度額は6999億円でございまして、それぞれ予算として議会の御議決をいただくものでございます。
また、このほかに、制度融資などに伴う利子補給といたしまして、19年度予算では25億円を予定いたしております。
一方、基金でございますが、公債償還基金からの借入金は、18年度の2月補正予算の100億円と19年度の32億円を合わせて返還することで借入残高がなくなります。また、満期一括償還の積み立てにつきましても、所要の積み立てをいたしております。
外郭団体の負債などを含めました財政状況につきましては、夕張市の問題もありまして、国において現在、新たな再生法制の中で、地方公共団体の実質的な負債をとらえた財政指標が示されると聞いております。
今後とも、外郭団体の健全化を図るとともに、新財政健全化計画(案)でお示しいたしましたように、資産と負債の適正な管理を進め、将来世代へ負担を先送りしない財政運営を目指してまいりたいと考えております。
次に、金利負担の増加に伴う本市財政への影響と対策についてでございます。
市債は、施設の建設費など長期にわたって便益を受けるものについて、現在の市民だけでなく、将来それを利用される市民も含めて負担することが公平である、世代間の公平を図る機能がある一方、後年度の公債費となって将来の財政負担につながるために、財政の健全性を確保するという観点からは、その発行には十分留意をするとともに、可能な限り発行を抑制し、市債残高を縮減していくことが望まれます。
こうしたことから、平成19年度予算では、市債の発行を引き続き抑制いたしますとともに、国の臨時特例措置を活用いたしまして、財政融資資金、公営企業金融公庫資金から過去に借り入れをいたしました高金利の市債の繰り上げ償還を予定いたしまして、市債残高の縮減と利子の将来負担の軽減を図ったところでございます。
仮に、市債の借入利率が今回の政策金利の引き上げと同様に0.25%上昇いたしますとすると、平成19年度の発行予定総額3622億円にかかります利子負担といたしましては、年間約9億円の増加となるわけでございます。
議員御指摘の金利変動への対応でございますが、現在のように低金利で今後金利上昇が見込まれる局面におきましては、長期固定の市債の発行が有利となりますことから、10年債のみならず、20年債、30年債の発行など、償還年限の長期化を図っているところでございます。
一方、金利の下降局面におきましては、変動金利で短期の市債の発行が望ましく、5年債で変動金利の市債などの発行により対応いたしております。
今後とも、金利動向に十分留意しながら、借入方法の多様化を図りまして、資金調達コストの削減とリスクヘッジに努めてまいりたいと存じております。
以上でございます。
◎市民経済局長(杉浦雅樹君)
再チャレンジ支援についての中で、事業に失敗し、再び創業を目指す人たちへの新たな融資制度についてお尋ねをいただきました。
現在、国におきましては、その新たな融資制度を検討中であるというふうに伺っておりますけれども、本市といたしましても、地域の活力維持、発展のために、再チャレンジの支援につきましては重要であると認識いたしております。
本市におきましては、平成19年度予算におきまして、創業者向けの融資制度でございます新事業創出資金の限度額を1500万円から2500万円へ引き上げるなど、利用しやすい制度への拡充を予定いたしておるところでございます。
また、再生支援のための融資制度といたしまして、国の再生支援協議会の支援や信用保証協会の再生審査会の承認を受け、経営の再生を図ろうとする事業者を対象といたしまして、経営安定資金の中に再生支援資金枠の創設を予定いたしているところでございます。
今後とも、国の再チャレンジ支援施策の動向を注視しつつ的確に対応してまいりますので、御理解賜りたいと存じます。
◎健康福祉局長(松永恒裕君)
障害者自立支援法に関します国への働きかけについてお尋ねをいただきました。
昨年4月に障害者自立支援法が施行されまして、利用者負担について、サービスの量と所得に応じた仕組みが設けられました。その実施に際しましては、所得段階に応じた月額負担上限額が設けられるなど、さまざまな軽減措置がとられたところでございます。
こうした中で、在宅者の場合、利用者負担の軽減を受ける対象者が少ないとか、工賃より利用料が高いといった指摘を踏まえまして、今回、国において、平成19年度、20年度の2年間の経過措置として、さらなる軽減措置がとられることとなった、そういうような状況でございます。
国制度とこれまで本市が国に対して要望してまいりました内容とを比較検証してみますと、なお配慮すべき点があると、このように判断をいたしまして、資産要件の撤廃など、本市独自の軽減実施をお願いしているところでございます。 議員御指摘のように、利用者負担につきましては、法に基づく制度の枠組みの中で対応すべきものであり、国の責任において全国一律の制度の中で十分な軽減措置が図られるべきものと、そのように私どもは考えております。
こうした基本的な考え方のもとに、今後の対応につきましては、今回、市独自の軽減により対応いたしました資産要件の撤廃などにつきまして、引き続き国において措置されるよう要望してまいります。さらに、軽減の実施状況を検証した上で、必要な対応についても国に対し意見、要望を述べてまいりたいと、そのように考えておりますので、よろしくお願いをいたします。
以上でございます。
◎教育長(岡田大君)
学校週5日制の検証並びに教育再生会議に関しましてお答えいたします。
まず、学校週5日制の検証でございますが、平成14年度の学校週5日制、学習指導要領の本格実施を受けまして、名古屋市では教育改革プログラムを策定し、基礎・基本の定着と主体的、体験的な学習の推進に取り組んでまいりました。
これまでの本市の学習状況調査において、おおむね良好との結果を得てきていることから、基礎・基本の定着は図られており、また、なごや子ども環境会議の企画、運営などに見られたように、自信を持って意見発表する力など、日々の学校での主体的、体験的な学習の成果が上がっていると考えております。
しかしながら、基礎・基本の学習や体験活動の成果を日々の生活に生かす応用力の育成にも課題が残っているところでございます。
次に、教育再生会議第一次報告の提出を受けての名古屋市の取り組みでございますが、教育再生会議から、「「ゆとり教育」を見直し、学力を向上する」との提言がなされました。
今後、この提言を受けまして、中央教育審議会の審議を経て、学習指導要領の改訂がなされるものと思われますが、名古屋市におきましては、なごやっ子教育推進計画を基本としまして、学習指導要領改訂の動向を見据えながら、学習内容や授業時間数、指導方法等の検討を進めてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、本市の子供の実態に即した、保護者から信頼される教育を目指してまいりたいと存じております。 次に、教育困難校への対応についてお答えいたします。
まず、不登校、対教師暴力などの現状でございますが、平成17年度におけます本市中学校の不登校生徒数は1349名で、前年に比べ55名の減少、また、対教師暴力を初めとする問題行動の件数は17年度54件で、前年に比べて4件減少いたしております。
しかしながら、一部の中学校におきましては、教師への暴言や授業離脱、あるいは授業妨害や喫煙などといった問題行動があり、対応に苦慮しているところでございます。
こうした課題を解決するためには、常日ごろから学校が生徒や保護者との信頼関係を築くことが大切で、問題行動が起きた場合には、初期の段階で素早く組織的に対応することが必要であると考えております。
しかし、そうした指導にもかかわらず、暴力行為などにより他の生徒や教員に被害が及ぶと考えられる場合には、別室での指導や、家庭あるいは関係機関との連携を図るなど、毅然とした態度で指導することが必要だと考えております。
教育委員会といたしましても、こうした学校には学力補充を図るため、基礎学習講座講師の配置、また指導主事の派遣など、学校の支援に努めているところでございますので御理解賜りたいと存じます。
◆(横井利明君) それでは、学校週5日制について、もう一点だけお尋ねしたいと思います。 今、教育長さんの答弁ですと、学校週5日制は、学力面で言えばおおむね良好であるということはよくわかりました。しかし、学校週5日制が実施されるときに、教育委員会からはたしか、塾に行くのは自粛してほしいというようなお話が当時あったと思います。
しかし、どうも学校週5日制が導入されたころからどんどん塾が建ってきて、最近、新聞のチラシを見ていると、パチンコ屋と塾ばっかりということで、やっぱり市民の皆さんは感じていて、まちの中を歩いていても、どうも塾が多いなということを感じている人ってきっと多いと私は思っています。
それから、市民のアンケートでも、土曜日の授業については、もう一度考え直してほしいと言っている人が半分、いや、土曜日は休みでいいと言っている人が半分、全く拮抗しているという状態。それから、教員の中でも、土曜日の授業が確保できれば、もう少しゆっくりと子供に向かい合えるのにと言っている先生もいるのも事実。先般の再生会議第一次報告の中では、土曜日スクールについての提言がなされた。やはり一つの流れがあるのかなというふうに私は考えております。
教育委員会でも、本年度の予算の中でも、基礎・基本の定着をさらに一生懸命ということで打ち出していて、例えば、基礎・基本をしっかりとやるのであれば、総合的な学習の時間を土曜日に持っていく。中には、それは行く子もあれば行かぬ子もあるかもしれませんが、土曜日に持っていって、授業というのを月曜日から金曜日に集約をしていくということをすると、さらに先生たちはもっと子供に向き合えるのかなというふうに考えておりますけれども、土曜日の使い方について、教育長さんの御所見をお尋ねしたいと思います。
◎教育長(岡田大君) 授業時間数についてお尋ねいただきました。
確かに学校週5日制導入に伴いまして、授業時間数が約3割減った、そういった状況がございます。また、一方、今回の再生会議の中では、授業時間数を約10時間ふやしたらどうかというような御意見も議論がなされているところでございます。 一方、学力そのものが授業時間数によってすべて確保できるといったことに直ちにつながらないのではないかなというふうにも考えております。
先ほど申し上げましたように、子供の育成には、いわゆる基礎・基本の学力、そして、いわゆる他の子供たちとの協調といいますか、そういうことを通じた体験、いろんなことを体験することによって得られる学力、二つあると思います。名古屋市といたしましては、その両方の学力を育てていきたいというのが基本的な考え方でございます。
ただ、一方、御指摘のように塾が非常にふえているというような状況がございまして、いわゆる塾通いの子が学校が終わってからすぐ行くというような状態もやはり問題というふうに考えています。
そういった意味で、議員御提案のように、土曜日の活用方法、授業という形ではありませんけれども、体験という形での活用も図っております。
いずれにしましても、塾に多くの子供たちが通うというような実態につきましては、やはり公教育に対する問題があるというふうに思いますので、ただ、塾に行くことそのものがすべて悪いというふうには思いませんけれども、やはり両方の、先ほど申し上げました二つの学力を育成することが必要と考えておりますので、御理解賜りたいと思います。
◆(横井利明君)
時間に制約がありますから、この程度で終わりたいと思いますが、後の点につきましては、先輩、同僚の議員の皆様方によりまして、個人質問、委員会の方で議論を深めてまいりたいと思います。
これで質問を終わります。(拍手)
◆(村松ひとし君)
3月5日午前10時より本会議を開き、第1号議案初め47議案に対する質疑並びに質問を続行することになっておりますので、本日はこの程度で散会されんことの動議を提出いたします。
〔「賛成」〕
○副議長(橋本静友君)
ただいまの村松ひとし君の動議に御異議ありませんか。
〔「異議なし」〕
○副議長(橋本静友君) 御異議なしと認め、さよう決定し、本日はこれをもって散会いたします。
午後4時42分散会
市会議員 三輪芳裕
市会議員 うかい春美
市会副議長 橋本静友
市会議長 岡本善博